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ツモり四暗刻における立直の可否(麻雀一番街に上げた記事を再録)

 ツイッター上にて「ツモり四暗刻聴牌における立直の可否」について質問があったので、私が過去(約6年前)に書いた文章(麻雀一番街に掲載した文章)をアップする。
 多少は参考にはなるだろう。

 この点、ツモり四暗刻に関する立直の可否については、「『四暗刻をツモりたいOR当たり牌が字牌待ち』なら立直、そうでなければダマ」辺りに分岐点があるのではないかと思っているが(点数変動幅がでかいことを考えれば、局収支が立直の方がいいからといって直ちに立直がいいとは限らない、特に天鳳など素点が影響しないルールであればよりダマ寄りに傾くはずである)。
 これ以上細かいことを知りたい方はnisiさんに質問するといいと思う(何故か他人に丸投げ、ただ、彼も既に調べているのではないかと思うため) 


(以下、過去麻雀一番街にアップした文章掲載、ただ、一部削除)

第1 はじめに


 2010年6月ころ、某人(名前はユキヒコ氏、IDはyukihiko98)がツイッターで次のようなことをつぶやいた。

(以下引用)
「四暗刻テンパイにリーチかけるってどういうことなの?(´・ω・`) 」
「しかも、そのあと四暗刻あがってるし」
(引用終了)

 このとき、私は、四暗刻聴牌がツモり四暗刻聴牌(シャンポン待ち)と勘違いし(実際のところはどうかは分からない)、次のような返信を返した。

(以下引用)
「期待値計算をしていないので、個人の妄想で答えると、『相手の攻めを封じ(ベタオリさせる)ながら、ツモ和了率を上げ、四暗刻の和了率を高める』ということでは?そうだとすれば、この方法が著しく不合理とまではいえない。」
(引用終了) 
 なお、文中「著しく不合理とまでは言えない」とあるが、これは単に、合理性判断に自信がないから、著しく不合理かで判断しているに過ぎない。

 さて、私はツモり四暗刻聴牌の場合立直をしている
 立直をすることにより、相手の行動を制限し、かつ、相手にベタオリをさせることによりツモ率を高め、よって、四暗刻和了率を高めるためである。
 しかし、これは本当に正しいのだろうか?
 上記発想は、ただの妄想に過ぎないのではないだろうか?

 その点を検証するために数値シミュレーションを行った。 

第2 シミュレーションの仮定

 シミュレーションにおける仮定は以下のとおりである。

 1 自分は南家・8順目・赤なしで先制聴牌(他家はノーテン)する。
 2 自分はツモり四暗刻(ロンだとトイトイ三暗刻)の聴牌をしている。
 3 ランダム牌和了率は通常の悪形待ちとする。
 4 相手の自分に対するランダム牌放出係数は、ダマの場合は0.8、立直の場合は0.5とする。
 (つまり、無筋123又は片筋456待ちのシャンポン待ちだと考えてくれればよい)
 5 その他の事項は、通常のシミュレーションと同じものとする。


 なお、現時点で通常のシミュレーションの仮定について明示していないが、詳しい仮定については、シミュレータの精度等で書くので少し待って欲しい。

第3 結果

 1 ダマの場合

順目8,流局率7.933,和了率53.087,放銃率14.158,被ツモ率12.048,和了時ツモ割合27.58,他者他者率12.774,他家立直棒取得率,13.256,
ツモ率14.644,和了時他家立直割合24.97,
総期待値7129.007,和了時期待値14870,放銃時期待値-4907.7,被ツモ時期待値-1720.9,流局時期待値1728.2,
全体プラス率61.02,全体マイナス率26.206,
和了時3900以上割合100,和了時7700以上割合100,和了時11600以上割合27.58,

 2 立直した場合

順目8,流局率18.277,和了率48.703,放銃率11.666,被ツモ率10.167,和了時ツモ割合38.5,和了時一発割合18.34,立直棒没収率33.02,
他者他者率11.187,他家立直棒取得率,11.485,ツモ率18.753,一発率8.937,和了時他家立直割合23.58,他家立直率38.359,
総期待値8067.178,和了時期待値18515.7,放銃時期待値-6600.4,被ツモ時期待値-2916.9,流局時期待値1246.9,
全体プラス率66.98,全体マイナス率33.02,
和了時3900以上割合100,和了時7700以上割合100,和了時11600以上割合57.06,

第4 考察

 まず、ダマの場合の和了率は53%、立直の場合の和了率は49%であった。
 両者の和了率に大差がないのは、「ダマにした場合、自分が和了する前に相手に追いつかれることが多いからである(全シミュレーション中、他家3家のうち1人が聴牌する確率は77%近くあった)」
 また、「数牌の当たり牌を引いたところで100%切られるわけではない」というのもダマの和了率が低い理由になるだろう(和了時ツモ割合が25%まで下がらない)


 次に、両者の局内収支期待値を比べてみると、ダマが約7000点、立直が約8000点となった。
 立直の方が有利そうに見えるが、打点(和了時の収入期待値)が14000点~18000点あるため、誤差を考えるとなんともいえない
 ここでは、「局内収支期待値的には、立直の方がやや有利」という結論にしておく。


 そして、両者のツモ率を見ると、ダマ時のツモ率は約15%、立直時のツモ率は約19%であった。
 どうやら、立直したほうが四暗刻和了率は高くなるようである。 

第5 結論

 どうやら、上で述べた「立直をすることにより、相手の行動を制限し、かつ、相手にベタオリをさせることによりツモ率を高め、よって、四暗刻和了率を高」まるというのはただの妄想ではなさそうである。

 以後は、ツモり四暗刻聴牌したときで、順位判断を必要としない(オーラス・オーラス前等)場合にはじゃんじゃん立直しようと思う。


 それでは、みなさん。Ate breve! Obrigado!(また近いうちに、ありがとうございました)
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 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
 ご理解いただければ幸いです。


 では、よろしくお願いします。

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