記事一覧

安定段位における確変と実力の境界 1

 少し前に、平均順位(安定RATE)について、確変によって、つまり、いいとこ取りを許すことによって、どの程度成績がよくなるのかを調べた。

 確変と実力の境界 いいとこ取りをした場合、平均順位はどの程度変動するか 
 http://meaningless777.blog.fc2.com/blog-entry-587.html

 今回は、いいとこどりや悪いとこ取りによって安定段位がどの程度ぶれるのかを調べてみようと思う。

 ここに安定段位7.0、順位分布が1位率から25%-25%-25%-25%の打ち手がいるとする。
 その打ち手が10000試合打ったなかからいいとこどりでn試合を抜き出した場合、安定段位はいくつになるだろうか?
 あるいは、10000試合からいいとこどりの逆(悪いとこ取り)でn試合を抜き出した場合、その結果は安定段位にしていくつになるだろうか?
 これについて、シミュレーションを用いて調べてみる。


 シミュレーションの方法は次のとおり。

 1位率から4位率まで総てが等しい(全部25%)である状況で10000試合打たせ、その結果を記録する。
 適切な試合(例えば100試合、1000試合)でいいとこどりをした場合の安定段位の平均値と標準偏差を求める
 安定段位7.0+(安定段位の増加分の平均値)+2×(安定段位の増加分の標準偏差)をもって、いいとこどりをした場合の安定段位の上限とする(無論、約2.5%の確率でこれ以上の成績を取ることが予想されるが、その点は無視)
 適切な試合(例えば100試合、1000試合)で悪いとこ取りをした場合の安定段位の平均値と標準偏差を求める。
 安定段位7.0ー(安定段位の減少分の平均値)+2×(安定段位の減少分の標準偏差)をもって、いいとこどりをした場合の安定段位の下限とする(無論、約2.5%の確率でこれ以上の成績を取ることが予想されるが、その点は無視)
 それぞれの試合の安定段位の上限と下限をいいとこどり等の試合数毎にプロットする。


 結果は次のとおり。
 なお、見易さの関係で、1000試合までの結果と10000試合までの結果の両方を掲載する。


FC21701051.jpg 

FC21701052.jpg


 グラフの見方を説明する。
 まず、安定段位の下限というのは安定段位7.0の人間が10000試合の中から一定の試合数で悪いとこ取りをした場合に安定段位の最低値としてみなせる数値(「悪いところ取りしたときの安定段位の平均」から「悪いところ取りしたときの安定段位の標準偏差の2倍」を引いたもの)である。
 例えば、1000試合の安定段位の下限は4.89になるが、これは10000試合のなかから1000試合で悪いどこ取りをした場合、安定段位は4.89程度まで下がる可能性がある、ということを意味する。
 他方、安定段位の上限というのは安定段位7.0の人間が10000試合の中から一定の試合数でいいとこ取りをした場合に安定段位の最大値としてみなせる数値(「いいとこ取りをしたときの安定段位の平均」に「いいとこ取りをしたときの安定段位の標準偏差の2倍」を加えたもの)である。
 例えば、100試合の安定段位の上限は28.2になるが、これは10000試合のなかから100試合でいいとこ取りをした場合、安定段位は28.2まで増える可能性がある、ことを意味する。

 この上限と下限を見ることで、安定段位7.0の人間が10000試合打った結果からいいところ、悪いとこ取りをした場合の安定段位のぶれが分かる
 具体的な数値は次のとおりである。
(小数点第二位の処理は適当)

 100試合 1.3~28.1
 300試合 3.3~14.1
 500試合 4.0~11.7
 1000試合 4.8~9.9
 3000試合 5.8~8.3
 5000試合 6.1~7.9
 10000試合 6.5~7.5

 さて、この数値の使い方は次のとおりである。

 例えば、あるプレーヤーAが1000試合で安定段位11.0をマークしたとしよう。
 この点、安定段位7.0の人間が10000試合から1000試合を引き抜いた場合の安定段位の上限は9.9である。
 よって、安定段位7.0の人間が1000試合打った場合、(それが1万試合からいいところを引き抜いたとしても)安定段位11.0を取る可能性は低い。
 他方、Aは1000試合で安定段位11.0をマークし、9.0を超えた。
 以上より、Aの実力は安定段位7.0より上である可能性が高いと言える。

 例えば、あるプレーヤーBが500試合で安定段位3.5をマークしているとしよう。
(「安定段位3.5という結果を出す人間が鳳凰卓で500試合も打てるのか」という疑問があるが、ここでは何度も特上と鳳凰卓を往復し、500試合こなしたものとする)
 この点、安定段位7.0の人間が10000試合から500試合を引き抜いた場合の安定段位の下限は4.0である。
 よって、安定段位7.0の人間が500試合打った場合、(それが1万試合から悪いところを引き抜いたとしても)安定段位3.5を取る可能性は低い。
 他方、Bは1000試合で安定段位3.5をマークし、4.0を超えた。
 よって、Bの実力は安定段位7.0より下である可能性が高い

 なお、今回は安定段位7.0のケースのみを調べた。
 そして、安定段位が他のケースについても上のシミュレーションにて上限と下限を求めることができる。
 このようにして、その人の真の安定段位を予想できるのではないかと思う。

 なお、安定段位は平均順位(安定RATE)と異なり、その人の実力(順位分布・安定段位)によって安定段位の上昇分・減少分が大きくずれることが予想される。
 だから、今回の結果は一般化しないほうがいい。
 その点は気をつけて欲しい。


 では、今回はこの辺で。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Meanin Gless

Author:Meanin Gless
 初めてこのサイトを訪れた方へ(出来る限り御読みください)

1 このブログで記載する内容と程度 

 このサイトは麻雀に関する調査結果・研究結果を調査過程・研究過程を含めて厳格に記述するサイトです。
 原則として、このブログの文章に「(数学・プログラムについて相応の知識・技術を持った人が)ここに書かれた文章の内容を再現し、文章の内容が正しいことを確認するために必要なこと」は総て記載していく予定です。
 もちろん、牌譜分析をした結果をそのまま表示する場合、重複する場合、後で細かく書く場合、他に書かれていて書く必要がない場合、情報の速報性を重視する必要のある場合は別ですが、それはあくまで例外です。

 このブログの文章の第一のターゲットは、後世の麻雀研究者になっております。
 次が、巷に流れる麻雀戦術が正しいのかを知りたい人、理由付きで麻雀戦術を知りたい人になります。
 申し訳ありませんが、麻雀戦術が使えるようになりたい、麻雀戦術を分かりやすく知りたいと思われる方は、このサイトの99%は役に立たないと思います。
 麻雀戦術について詳細に記したサイト、分かりやすく記したサイトは、たくさんありますので、そちらを読まれた方がよいかと思います。


2 分かりやすさへの配慮について

 なお、理想論としては、私は、このブログの文章の内容を分かりやすく説明するところまでもっていきたいとは思っております。
 しかし、それだけの余力は現在ありません。
 そのため、「この記事を理解すれば役に立ちそうだから、このブログの解説記事を作ってほしい」と思われた方は、コメント欄にてリクエストをしてください。
 リクエストされた時の私の状況にもよりますが、出来る限り対応したいと思います。


3 当サイトの目標

 当サイトは「科学する麻雀」の理論を発展させることを目的としております。
 もちろん、発展の中には、「細かい修正」も入りますが、できれば、天鳳の赤アリ麻雀の牌譜を分析し、必要であれば、抜本的な理論の改変も目標にしたいと思います。
 また、「科学する麻雀」には秋刀魚に関する記述が乏しいため、秋刀魚に関する分析もしたいと思っております。
 その辺の研究が一通り終わりましたら、数理的裏付けの取れたある程度分かりやすい麻雀戦術記事を書きたいと思っておりますが、、、それは1年以上あとの話になるでしょうね。

4 引用について

 基本的に、ネット上のブログに引用する際には、

 ① 私がシミュレーション又は牌譜解析したこと
 ② このサイトのデータである旨

を書いた上で引用する限り、自由に引用していただいて構いません
(ただし、あたかも私が行った牌譜解析・シミュレーションを自分がやったかのように記載して転載するのはやめてください)。

 しかし、

 ① 営利目的使用
 ② 紙媒体に使用する場合

 は、コメントにて、私にご一報ください。
「① 私がシミュレーション又は牌譜解析したことの記載、②このサイトのデータである旨の記載」さえあれば、拒否することは致しませんが、私に再試の機会を与えていただきたいと思っているためです。

 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
 ご理解いただければ幸いです。


 では、よろしくお願いします。

カテゴリ

アクセス数