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わざ降段の合理性 1

 以前、わざ降段について調べたことがある。

 わざ降段の合理性 前編
 http://ameblo.jp/modern-mahjong-theory/entry-11970727509.html

 わざ降段の合理性 後編
 http://ameblo.jp/modern-mahjong-theory/entry-11969945780.html

 これらのシミュレーションは、東南戦を2000試合打つ間の高段位タッチ率を調べている。
 ところが、わざ降段を志向する以上、2000試合後のことを気にしても意味がない。
 何故なら、通常わざ降段をする者は、直近数百試合後の高段位タッチを狙っているはずだからである。
(逆に言うと、長期成績の観点から成績を考える者にはわざ降段の価値はない、ということになる)
 そこで、2000試合以下の場合について調べ、わざ降段の合理性について調べてみようと思う。


 今回のシミュレーションの仮定は次のとおりである。

 シミュレーションのサンプルサイズは10000とする。
 プレーヤーの実力は鳳凰卓・東南戦で平均順位2.5、安定段位7.0とする。
(1位率から4位率は共に25%)
 鳳凰卓の対戦相手のRATEは2130、特上卓の対戦相手のRATEは1950とする。
 特上卓における実力は鳳凰卓の安定RATEと特上卓の安定RATEが同じになるように設定する(よって、特上卓におけるプレーヤーの平均順位は概ね2.33)。
 特上卓における順位分布は1位率から4位率が等差数列になるように設定する。
 開始時のRATEは2130とする。
 開始時の段位と段位ポイントの組み合わせは、七段1400ポイント(七段原点)、八段0ポイント、八段200ポイントとする。
 鳳凰卓(鳳凰卓で打てない場合は特上卓)の東南戦を100試合、300試合、500試合、1000試合、2000試合打たせ、九段タッチ率、十段タッチ率を調べる
 その他、細かい点は通常のシミュレーションに準じる(分からない点があれば質問されたい)。


 以上の条件で七段原点と八段降段寸前の状況についてそれぞれ段位変動シミュレーションを行い、九段タッチ率・十段タッチ率を調べることで、鳳南安定七段の八段から七段に降段する時点のわざ降段の合理性を調べた。
 結果は次のとおり。


FC21612061.jpg


 九段タッチ率からみてみよう。
 七段原点、八段0ポイント、八段200ポイントの100試合後の九段タッチ率は0.01%となった。
 300試合後の九段タッチ率は1.2~1.4%となった。 
 500試合後の九段タッチ率は4.4~4.8%となった。
 1000試合後の九段タッチ率は12.6%~13.2%となった。
 2000試合後の九段タッチ率は26.1%~26.8%となった。
 どれをみてもその差は1%未満である
 (七段原点の九段タッチ率の標準偏差の2倍、つまり、95%信頼区間よりも小さい)。
 また、大小関係について確定的なことは言えない。

 なお、十段タッチ率についてみても、七段原点、八段0ポイント、八段200ポイントとでほとんど差が出なかった
 以上のことを見ると、「短期試合での高段位タッチ率を高めるという目的で、安定七段が八段においてわざ降段をする行為」に合理性があるとは言い難い


 さて、段位というのは非常に大まかな指標である。
 細かくみればわざ降段に合理性があるかもしれない。
 そこで、100試合後、300試合後、500試合後、1000試合後、2000試合後におけるそこから天鳳位になるための必要なポイントの平均を調べてみた。
 結果は次のとおりである。

FC21612062.jpg 

 表の数値を見ると、七段原点・八段0ポイント・八段200ポイントそれぞれの天鳳位まで必要なポイントの平均の差は七段原点における天鳳位までに必要なポイントの標準偏差(運によるぶれ)よりかなり小さいことが分かる。
 とすれば、短期試合における高段位タッチ率の観点だけではなく、天鳳位までのポイントの距離を考慮しても、「安定七段の八段におけるわざ降段に合理性がある」とは言えないように思われる。


 ところで、データを見ると、天鳳位になるために必要なポイントの平均は6800ではなく、6400ポイントに収束する感じになっている。
 これは、特上卓における安定段位が7.0にならないことが原因になっているのではないかと思われる。
 以下、解説する。

(以下、細かいことが気にならない人は読み飛ばしてよい)
 一定の卓(鳳凰卓)で一定の成績(例えば、安定段位7.0)をキープする者が、他の卓(特上卓)でどんな成績を取るかという問いについて一般的な解はない。
 もっとも、「解がない」ではシミュレーションができなくなるので、ここでは、「どの卓で打っても、安定RATEは同じになる」という仮定をおいてシミュレーションしている。
 また、順位分布を決める便宜から「1位率から4位率は等差数列を取る」としてシミュレーションをしている。
 
 本件では、鳳凰卓・東南戦の安定段位7.0、安定RATEは2130としている。 
 この場合、特上卓での安定RATEは2130(特上卓の平均RATEは1950なので、平均順位に換算すると2.33)になる。
 この場合のトップ率からラス率はだいたい30ー26.7-23.3ー20となり、安定段位は8.2になっている。
 特上卓での安定段位が7.0ではないため、鳳凰卓から特上卓に陥落すると、段位ポイント効率はよくなる。
 そのために、天鳳位までに必要なポイントが6800に収束していないと思われる(それが証拠に、試合数が少ない方が6800ポイントに近い)。
(読み飛ばすのはここまで)


 このように安定七段の者と仮定してシミュレーションすると特上卓に飛ばされる場合があり、その処理が面倒になる(個人的にはさほど問題ないと思ってはいるが)。
 また、今回の結果はたまたまかもしれない。
 そこで、次回は、安定七段の九段から八段に降段する際のわざ降段の合理性について調べてみようと思う。


 では、今回はこの辺で。
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安定8とか7.5段の人の場合が気になります。
7段配分ならプラスだけど、8段配分だとマイナス、の人が1番わざ後段の恩恵を受けられるのでは無いでしょうか。

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