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鳳凰民はどの程度ベタオリに失敗し給うのか 1

 今回から少し変わった牌譜解析結果を公開しようと思う。
 具体的には、ベタオリに関する牌譜解析結果について。

『科学する麻雀』では、「ベタオリしたときはベタオリに完全に成功する」ものとしてシミュレーションしている。
 だが、この仮定は合理性があるか疑わしい。
 そこで、その点を考慮したシミュレーションをすることが必要になる。
(なお、nisiシミュレータはこの点を評価し、ベタオリを選んだ場合であっても自分のフーロ数や所持する現物枚数に合わせてベタオリに失敗する、詳細は彼のブログ参照)

 もっとも、「ベタオリしている状態」を定義するのは容易ではない。
 そこで、「この状態ならベタオリするだろう」という状態を作り、その状態におけるベタオリ失敗率(放銃率)を調べてみる。
 具体的には、ベタオリの条件を

 他家1家が立直をしており、残り2家が門前であること
 自分はフーロしていないこと
 牌を切った瞬間の自分の13枚の手牌の向聴数は3以上(6以下)であること
 (14枚の手牌の向聴数が2又は3であること)
 14枚の手牌のうち立直者に対する現物枚数がn枚であること

 この条件を「ベタオリ状態」として、放銃率を求めた。
 牌を切った瞬間の向聴数が3以上になっているということは、手牌を切る前の向聴数は3か2である。
 最初からサンシャンテンであれば立直者に対して突っ張る可能性は低い。
 また、リャンシャンテンからサンシャンテンに戻した場合も立直者に突っ張る可能性は低い。
 さらに、現物が複数あればベタオリに転じる可能性はなお増えるであろう。
 そこで、この状態をもってベタオリ状態と仮定する。

 以上の状況において、手牌14枚のうちにある対立直者のアンパイの枚数別の放銃率を求めてみた。
 結果は次のとおり。

FC21611161.jpg 


 全体(現物の枚数を問わない)場合、8巡目の放銃率は約5.5%であった
 思ったより高い。
 この仮定(現物の枚数を問わないと)だと、約20回に1回は放銃するようである。

 さすがに、現物の枚数を考慮しないのはあれなので(現物がなければやむなく攻めるといったこともあろう、もっとも、手牌を切ったときの向聴数は3なのだが)、現物の枚数毎のデータを見てみよう。
 8巡目で、現物が2枚ある場合、ベタオリ失敗率は5%となった
 3枚ある場合、4枚ある場合でもベタオリ失敗率は約4%となった

 5%という数字を現実に考えると、筋2837を1枚切った場合の放銃率と同程度である。
 現物が2枚ある場合でも、ベタオリにはそれぐらいのリスクがあるようである。
 少なくても、「現物2枚あれば完全にベタオリできる」と言うのは難しそうである。

 この結果を見てどうだろうか?
 多いと思うだろうか、少ないと思うだろうか?
(私には判断できない)
 それは読者に委ねることにする。


 なお、「ベタオリ状態」と定義したが、完全にベタオリしているとは限らない。
 そこで、この状況における和了率を調べてみた。
 結果は次のとおり。

 FC21611162.jpg


 8巡目において和了率は1%程度あった。
「立直に対して牌を切った時点でサンシャンテンになる」という条件でも100回に1回くらいは和了しているらしい。
 これは驚きである。
 ちなみに、当初の牌譜解析では、ベタオリの条件を「手牌を切った状況で向聴数が2」としていたのだが、
  相当の和了率があった(約2.5%)ため「手牌を切った状況で向聴数が3」と変えた。
「中巡で立直を受けてサンシャンテンになるようでは手仕舞いするであろう」と仮定したが、この仮定は思ったより例外が多いのかもしれない。
 とはいえ、ある程度複雑にせず、かつ、サンプル数を減らすことなく、ベタオリの条件を絞り込むための手段が思いつかないのだが・・・。


 では、今回はこの辺で。
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コメント

期待値マイナスでも押さざるをえない状況、具体的にはオーラスのダンラス目なんかでは何シャンテンだろうと押すと思うので、東場のみなどに限定してみてはいかがでしょうか?

Re: タイトルなし

> 期待値マイナスでも押さざるをえない状況、具体的にはオーラスのダンラス目なんかでは何シャンテンだろうと押すと思うので、東場のみなどに限定してみてはいかがでしょうか?

 コメントありがとうございます。
 とりあえず、今回のデータを全掲載してから、データの絞込みの際に検討させていただきます。
(なにぶん、この牌譜解析、1回70時間かかるので、おいそれと仕掛けられないのです、ご了承下さい)

 では。

No title

シャンテン数が最小にならないような打牌をした場合、というのはどうでしょうか?回った、というのは含まれるでしょうが。

No title

 コメントありがとうございます。

 それだと向聴数を落とした瞬間だけのデータしか取れず、サンプル数がかなり減りそうなのでちょっと・・・。

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 また、「科学する麻雀」には秋刀魚に関する記述が乏しいため、秋刀魚に関する分析もしたいと思っております。
 その辺の研究が一通り終わりましたら、数理的裏付けの取れたある程度分かりやすい麻雀戦術記事を書きたいと思っておりますが、、、それは1年以上あとの話になるでしょうね。

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 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
 ご理解いただければ幸いです。


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