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福地誠の成績がよくなった理由に関する考察

 今回のネタはお遊びである(仮説検定自体は真面目にやっているが)。
 そのつもりでご覧いただきたい。


 福地誠氏が自身の「福地誠(十段)blog」にて次のような供述をした。

 福地誠blog 【麻雀】強くなった
 http://fukuchi.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-c776.html

(以下、ブログからの引用)
今年の1月、急に天鳳の押し引きバランスが見えた。
それを自分では、ようやく天鳳にアジャストできたって思ってたんだけど、そうじゃなくて麻雀自体へのアジャストだった。
押し引き判断がはるかに正確になった。
長らく課題だったシャンテン押しのバランスが見えたのだった。
押すべきシャンテン押し&無筋押しが、なぜか急にわかるようになった。
(ブログの引用終了)

 つまり、今年1月頃から強くなった、とのことである。
 確かに、2016年1月1日以降の成績とそれ以前の成績を見るとかなり違っているようだ。
 そこで、2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地誠の実力とを比較し、仮説検定をかけることによって、福地の成績の上昇が運によるものか実力によるものかを調べてみようと思ふ。


 実力比較の手段は、『科学する麻雀』(講談社現代新書、2004、とつげき東北著)の50ページ以下に書かれている方法による。
 また、実力を「天鳳・鳳凰卓・東南戦における平均順位」とする。
(何故なら平均順位でやるのは簡単であり、安定段位で同じことをすることはほぼ不可能なため)


 2015年12月31日までの福地誠の成績は、試合数1127試合、平均順位2.491、安定段位7.03であった。
 他方、2016年1月1日以降の福地誠の成績は、試合数849試合、平均順位2.322、安定段位10.14である。


(数学的な説明が不要と言う方はここから「(証明終わり)」まですっ飛ばしてよい)

 ここで、「『2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地誠の実力は同じ』は等しくない(等しい確率は低い)」と言えるためには、
(専門用語を用いると、「『2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地誠の実力は同じ』という対立仮説が有意水準5%で棄却される」ためには

 abs ( A - B ) > sqrt(1.25) × 1.96 × C

 が成立する必要がある。
 なお、

 A は 2015年12月31日までの福地誠の成績、つまり、2.491
 B は 2016年1月1日以降の福地誠の成績、つまり、2.322
 C は 次の式によって得られる。具体的な数値は、0.045
 
 C = sqrt( (2015年12月31日までに打った試合数) + (2016年1月1以降に打った試合数) ÷ sqrt( (2015年12月31日までに打った試合数) × (2016年1月1以降に打った試合数) )

 そして、上記不等式の左辺は0.167になり、上記不等式の右辺は 0.100となる。
 よって、上記不等式は成立する。

 よって、統計上、「『2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地誠の実力は同じ』とは言えない」と言え(対立仮説が有意水準5%で棄却され)、
「2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地の実力は異なる」と言える。

(証明終わり)


 つまり、2016年1月1日以降において福地誠が幸運を引き当てているとしても、福地が残した成績・試合数を勘案すると、
  2015年12月31日までの福地誠の実力と2016年1月1日以降の福地誠の実力は異なる。
 大雑把な言い方をすれば、平均順位に換算して0.065は強くなったと言えそうである。
 なお、平均順位2.5近傍において平均順位0.065の違いは安定段位に換算して1.3になる。
 安定段位で議論するなら、安定段位1.3程度は実力をあげた、とみていいだろう。


 というわけで、「福地誠は今年の1月から強くなった」というのは間違ってないようである。
 福地誠氏の今後の健闘(第11代天鳳位就任他)を祈りたい。
(個人的には、さっさと『天鳳秋刀魚データ大全』に手をつけてほしいところだが)。 
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 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
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