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麻雀研究とは何か 6

 最近、何を思ったのかFXを始めることにした。
 しかし、何の準備もなく実弾(現金)を注ぎ込んで始めたとしても、大損して終わりかねない。
 そこで、デモトレードから始めることにした。

 開始日は8月3日。
 クリックミスをして発注してしまったり、
  経済指標の発表の時間を間違えて発注してしまったりするなど色々やらかしているが、
  それでも淡々と続ける。
 そして、今日(6日)が4日目。
 初日から4日目(今日)の(仮想)金額の増減は次のとおりである。

 1日目 +23100
 2日目 +49270
 3日目 +12780
 4日目 - 6400(6日の0時~5時まで)
 合計  +78750

 この結果自体確変なんだろうが、なんかいい感じである。
 当分の間、色々勉強し、デモトレードを続けてみようと思う(デモは3ヶ月やれるのでまだ時間はある)。


 さて、今回は麻雀研究について。
 今回のお題は「データの着目点」である。

 データに基づく戦術論がある状況で、データに疑問を覚えた場合、その戦術論の使える範囲を理解したい場合に
  どのような観点からデータを見ればいいのかを知っておくことはデータを使いこなす上で有用である。
 そこで、その観点について説明する。

 着目点は2点である。
 一つはデータの信用性、もう一つはデータと主張の関連性(証明力)である。


 データ自体の信用性とはデータの精度のことである。
「シミュレーション・計算においてはその精度(実測値との整合性)が問題となる」と述べたが、このことである。
 また、牌譜解析によって出された数値の場合、サンプル数による統計誤差がある。
 よって、これらの点からみてデータに問題がないかを見る必要がある。

 例えば、とある戦術論において「リーチの和了率が50%であること」が戦術論の根拠として使われているとしよう。
 この数値がシミュレーションによって出された場合、シミュレータの精度が問題となる。
 シミュレータの精度が明らかになっている場合はその数値を念頭に置く必要があるし、
  実測値がない場合、そのことを考慮しながらデータを見なければならない。
 また、この数値が牌譜解析結果によって出されている場合は、統計誤差が問題となる
 (このブログでは和了率等のデータについてサンプル誤差を逐一述べることはしない、その理由は註1参照)。
 数値が50%でサンプル数が1000の場合、統計誤差(上下に2σにとるとする)は約3.2%、
  サンプル数が10000の場合統計誤差は約1%である。
 その辺りを見ながら、データの信用性を吟味する必要がある。

 
 データの信用性の基準を満たした場合、次に、データの証明力について検討しなければならない。
 つまり、そのデータが「戦術論の根拠」という観点から見て適切か否か検討する必要がある。

 例えば、「平場(注2)において先制役ありダマ5200愚形待ち聴牌は立直すべき」という主張があるとしよう。
 この場合、シミュレーションデータによって戦術論を組み立てている場合、
 「先制役ありダマ5200愚形待ち聴牌における立直とダマのシミュレーション結果」が添えられているはずである。
 あるいは、牌譜解析によって、先制役ありダマ5200愚形待ち聴牌で立直した場合とダマにした場合の局収支がのデータが添えられているかもしれない。
 これに問題はないか。

 ここで、愚形待ちを「数牌のシャンポン待ち・カンチャン待ち・ペンチャン待ち・単騎待ち」とする。
 この場合、筋19単騎待ちと無筋456のカンチャン待ちとで和了率等の数値が大きく異なるはずである
 (詳細は『統計で勝つ麻雀』の95ページ参照)
 にもかかわらず、一緒くたに議論して良いのだろうか?
 そういう問題が生じる
(なお、私が「数牌愚形待ち」と述べる際には、無筋2837待ち又は無筋456待ちを想定している。
  そして、筋待ちについては別途データを用意する必要があると思っている)。

 また、牌譜解析結果によって得られた局収支のデータが添えられているとする。
 しかし、愚形待ちの待ちの分布は一様なのだろうか?
「立直のデータは筋待ちが多く、ダマのデータは無筋待ちが多い」といったことがないだろうか?
 このような問題も生じるかもしれない。
 そして、このような問題に答えるためには、待ち毎の局収支のデータを出さなければならないだろう。
 (なお、言うのは簡単だが「実際にやる」となるとやっかいな問題がある、その点は後述する)。


 ところで、データの証明力を検討する場合、シミュレーションにおいてはあまり困ることはない。
 何故なら、仮にデータが不適切な場合、既存のシミュレーションのパラメータを修正してやり直せばいいのだから。
 しかし、牌譜解析結果の場合はそうは簡単にはいかない。
「牌譜解析結果は応用が利かない」と述べたとおり、一から牌譜解析プログラムを作り直さなければならない。
 あるいは、適切なデータを集めるために条件を絞ったところ、サンプル数が足らなくなって意味あるデータが取れなくなることもある。
 そのため、データの証明力の問題はデータが牌譜解析によって出されている場合に生じやすい
 というのも、主張に沿ったデータを出そうとしてもサンプル数の関係で意味あるデータが出せない場合、類似の牌譜解析結果で代替せざるを得ないことが(シミュレーションによって出された数値の場合よりも)も多いから。 


 以上、データの見方について縷々述べた。
 データに基づく戦術論を見る際に、役に立てていただければ幸いである。


(注1)
 このブログで和了率等のデータを出す際、和了率の統計誤差を書くことは基本的にない。
 その理由は、「場況による誤差が統計誤差を飲み込んでしまうので、統計誤差を論じることに意味がないから」である。
 私は場況による和了率の誤差は5%程度、(満貫程度の点数のやり取りすると仮定して)局収支の誤差は約400点あると見込んでいる。
 そのため、多くの牌譜解析結果において統計誤差よりも(私の考える)場況誤差の方が多くなっている。
 そのため、統計誤差について一々触れていない。
 ただ、データのサンプル数は和了率のデータを取る際にとってあるため、「統計誤差が知りたい」という方は個別に申し出られたい。

(注2)
 平場とは局収支と順位のよさ・雀荘収支・段位ポイント期待値の関係が比例の関係(比例定数は正)の関係に近似できる状況を指す。
 平場の範囲は、局の進行、点数状況に依存するが、平均順位(順位のよさ)・雀荘収支・段位ポイント期待値によっても異なる。
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Meanin Gless

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1 このブログで記載する内容と程度 

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 原則として、このブログの文章に「(数学・プログラムについて相応の知識・技術を持った人が)ここに書かれた文章の内容を再現し、文章の内容が正しいことを確認するために必要なこと」は総て記載していく予定です。
 もちろん、牌譜分析をした結果をそのまま表示する場合、重複する場合、後で細かく書く場合、他に書かれていて書く必要がない場合、情報の速報性を重視する必要のある場合は別ですが、それはあくまで例外です。

 このブログの文章の第一のターゲットは、後世の麻雀研究者になっております。
 次が、巷に流れる麻雀戦術が正しいのかを知りたい人、理由付きで麻雀戦術を知りたい人になります。
 申し訳ありませんが、麻雀戦術が使えるようになりたい、麻雀戦術を分かりやすく知りたいと思われる方は、このサイトの99%は役に立たないと思います。
 麻雀戦術について詳細に記したサイト、分かりやすく記したサイトは、たくさんありますので、そちらを読まれた方がよいかと思います。


2 分かりやすさへの配慮について

 なお、理想論としては、私は、このブログの文章の内容を分かりやすく説明するところまでもっていきたいとは思っております。
 しかし、それだけの余力は現在ありません。
 そのため、「この記事を理解すれば役に立ちそうだから、このブログの解説記事を作ってほしい」と思われた方は、コメント欄にてリクエストをしてください。
 リクエストされた時の私の状況にもよりますが、出来る限り対応したいと思います。


3 当サイトの目標

 当サイトは「科学する麻雀」の理論を発展させることを目的としております。
 もちろん、発展の中には、「細かい修正」も入りますが、できれば、天鳳の赤アリ麻雀の牌譜を分析し、必要であれば、抜本的な理論の改変も目標にしたいと思います。
 また、「科学する麻雀」には秋刀魚に関する記述が乏しいため、秋刀魚に関する分析もしたいと思っております。
 その辺の研究が一通り終わりましたら、数理的裏付けの取れたある程度分かりやすい麻雀戦術記事を書きたいと思っておりますが、、、それは1年以上あとの話になるでしょうね。

4 引用について

 基本的に、ネット上のブログに引用する際には、

 ① 私がシミュレーション又は牌譜解析したこと
 ② このサイトのデータである旨

を書いた上で引用する限り、自由に引用していただいて構いません
(ただし、あたかも私が行った牌譜解析・シミュレーションを自分がやったかのように記載して転載するのはやめてください)。

 しかし、

 ① 営利目的使用
 ② 紙媒体に使用する場合

 は、コメントにて、私にご一報ください。
「① 私がシミュレーション又は牌譜解析したことの記載、②このサイトのデータである旨の記載」さえあれば、拒否することは致しませんが、私に再試の機会を与えていただきたいと思っているためです。

 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
 ご理解いただければ幸いです。


 では、よろしくお願いします。

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