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多数試合を前提とした勝率に関する研究 ~天鳳名人戦を題材にして~ 後編

 今日は、「多数試合を前提とした勝率に関する研究 ~天鳳名人戦を題材にして~ 前編」の続き
 続きを書こうとして忘れていた。

 以前、残りn試合である他家との点数差と天鳳名人戦ルールにおける(1VS1における)勝率の関係を示した。
 今回はこのデータから各プレーヤーの優勝確率を求めてみよう。


 簡単に方法を説明すると、

「他家1家に対する勝率」から「他家1家に対するトップ獲得力を求める」
3つの(相手が3人いるから3つある)に対するトップ獲得力から優勝確率を求める。

 理論的なものは「科学する麻雀」を読んで欲しい。
 なお、結論を知りたい方は、次の「理論」と「具体的なトップ獲得力」の項は全部スキップしてくれて構わない。


<理論(興味ない人は読み飛ばしてよい)>


 他家1家に対する点差をxとするときのその他家に対する勝率をP(x)とする。
 このときトップ獲得力T(x)は

 P(x) = 1 / ( 1 + T(x)) 

 と書ける。

 これを3家に拡張する。

 3家との点差をx、y、z、と置くと、それぞれの3家に対する勝率は、P(x)、P(y)、P(z)と置ける。
 すると、3家に対するトップ獲得力は

 P(x) = 1 / ( 1 + T(x)) 
 P(y) = 1 / ( 1 + T(y)) 
 P(z) = 1 / ( 1 + T(z))

 と置ける。

 このとき、そのプレーヤーの優勝確率 V(x,y,z)は

 V(x,y,z) = 1 / ( 1 + T(x)+ T(y)+ T(z) )

 となる。
 つまり、3人に対するトップ獲得力を求め、その値を足し合わせた値に1を足して、逆数をとれば優勝確率は求まる。


<具体的なトップ獲得力>

 前回も示したが、残り8試合・4試合・1試合において他家1家に対する勝率(P(x))は次の通りである。

FC216030101.jpg

 中心(-200~200)を拡大したものが次の通りである。

FC216030102.jpg

 一発逆転の可能性がどの程度あるのかということで、大差の勝率部分を表示したのが、次のグラフである。
(勝率は対数表示)

FC216030103.jpg


 さて、残り8試合と残り4試合におけるトップ獲得力T(x)を求めてみよう。
(残り1試合は関数がガタガタしているので求めない。)
 トップ獲得力は次の通りである。
 ただし、横軸は、トップ獲得力ではなく、トップ獲得力の常用対数を求めている。

FC216030104.jpg


 ある程度簡単にしたいので、強引に、点数差とトップ獲得力の常用対数の関係を線形近似してしまおう
 すると、次のとおりになった。

 残り8試合の場合
 log T = -0.0028x + 0.0017
(R2乗値は0.999)

 残り4試合の場合
 log T = -0.0046x - 0.0017
(R2乗値は0.986)

 これで、点数差とその人に対するトップ獲得力は求められた。
  
 この結果を用いて優勝確率を求めてみる。
(計算するのはエクセルなので、式を入力するだけである。そんなに大変ではない)

<天鳳名人戦の優勝確率>

 残り4試合を残して、天鳳名人戦参加者のポイントは次の通りであった(小数点以下四捨五入)。

 就活生@川村軍団 688
 堀内正人先生   424
 ASAPIN   260 
 石橋伸洋先生   222

 この数値から他家1家に対する点差は求められる。
 よって、トップ獲得力も同時に求められる。

 そこから優勝確率を予想してみたところ

 就活生@川村軍団 92.7%
 堀内正人先生    5.6%
 ASAPIN    1.0%
 石橋伸洋先生    0.7%

 となった。

 トップのしゅうかつさんの優勝確率93%というなんとも怖い結論になった。
 にわかには信じがたいが、1VS1で260点をひっくり返せる確率が90%以上だったことをこれと同程度であることを考慮すると、ここから大きく結論が変わる(93%が80%になる、といったことは)ということはなさそうである。

 なお、400点差がはなれているASAPINさんと石橋先生の優勝確率は1%程度となった。
 厳しいことには変わりはないが、ありえない、というレベルではないようである。
(もっとも、400点を超えると、点数差とトップ獲得力の関係の近似式の精度も怪しくなっている。現実にはもう少し低くなるかもしれない)


 なお、このシミュレーションは天鳳鳳凰卓のパラメータを用いている。
 つまり、普通に打った場合の結果となる。
 だから、1VS3になったときの状況は考慮されていない。


 なお、今回は残り試合が4試合であったが、これが8試合になると、

 就活生@川村軍団 77.2%
 堀内正人先生   14.1%
 ASAPIN       4.9%
 石橋伸洋先生    3.8%

 となった。
 400点ビハインドも8試合あれば、まくれることに期待がもてるようである。


 以上、天鳳名人戦の優勝予想をしてみた。
 参考にするか、数値をみて「へー」と言っていただくか、余興としてみてもらえれば幸いである。
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 引用について、このようなことを書くのもはばかられますが、某所でちょっとありましたので、このようなことを認めさせて頂きました。
 ご理解いただければ幸いです。


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